表面処理について ねじの材質には、大きく分けて"鉄"と"ステンレス"があります。ねじは下記のような表面処理を行なうことによって、いろいろな特色を持たせることができます。近年では、ねじの基本的な性能やコストと合わせて地球環境保護性能も求められています。当社では、三価クロムなど新しく開発された表面処理を行い、環境に配慮しています。

 
材質 鋼種
表面処理 主な特徴 耐食性 代表的なねじの商品名
 




*2



*3






SWCH18A ユニクロ3μm ねじの代表的なめっき処理、低価格、青銀白色、皮膜厚さにより耐食性が向上します。 × × × ドライウォール
コーススレッド
ユニクロ5μm × × ビスコンの下地
三価ユニクロ3μm 三価とつく名称のものは地球環境保護のために開発された新しい表面処理方法。 *4 × × × ジャックポイント
三価ユニクロ5μm × × ジャックポイント
三価ユニクロ20μm ジャックポイント
(スチールジャック)
イエロークロメート2μm 耐食性はユニクロより良好、光沢黄色、皮膜厚さにより耐食性が向上します。 × コーススレッド
イエロークロメート5μm
イエロークロメート8μm
三価クロメート8μm 地球環境保護型、銀白色。 *5 ジャックポイント
グリーンクロメート8μm イエロークロメートより更に耐食性が良好。緑色。 コーススレッド
パーカー 低価格、黒色、防錆力が低い。 × × × 床下地ねじ
ジンロイ+Kコート 光沢ステンレス色、高耐食。 × ウルトラカラージャック
ラスパートシルバー 耐酸性、耐アルカリ性に優れる。色はシルバー。 ジャックポイント
(ヘックス)
ラスパートブラウン 耐酸性、耐アルカリ性に優れる。色はブラウン。
フッ素シルバー 高耐食、アルミ色、フッ素樹脂焼付塗装。 ビスコン
 ステンレス








(高強度・
磁性体)
*1
SUS410 パシペート ステンレス素材の表面改質、光沢良好で美麗。 × × ドライウォール
ジャックポイント
ビスコン
スーパーパシペート 耐食性はパシペートよりさらに良好、光沢良好で美麗。 × ジャックポイント
(ヘックス)
テンパーブロンズ 熱処理によりブロンズ色の外観。 × × ジャックポイント
スズメッキ ニッケルめっき+スズめっき、外観は美麗。 × ジャックポイント
SUS-JSM1 スーパーパシペート 耐食性はパシペートより良好、光沢良好で美麗。 特注品

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(高耐食・
非磁性)
SUS-XM7

パシペート

 

ステンレス素材の表面改質、光沢良好で美麗。 コーススレッド
アルコース
アルミ用ジャックポイント
SUS-DSN6 ジンロイ+Kコート 光沢ステンレス色、高耐食。 ジャックスター
 ◎…良好 …普通 …やや劣る ×…不適  この記号は強度上の耐久性を表したものです。

*1 マルテンサイト系のねじについては(鉄+表面処理)のねじより表面赤錆の発生が早い場合がありますが、錆の進行は緩やかになるため、強度に関しては、実質(鉄+表面処理)ねじの3倍程度は使用可能です。

*2 臨海地域では海岸に近づくにつれて腐食傾向が強くなり、表中◎印ねじでも錆の進行速度が速くなります。目安としては海岸線より2km以内とされています。また干満帯およびしぶきのかかるスプラッシュ・ゾーンでは錆の進行速度は著しく早くなります。

*3 耐酸性を考慮しなければならない地域とは、工業地帯などです。

*4 三価ユニクロとは環境に無害な三価クロムを使用した新しい表面処理方法で”三価のユニクロめっき”の意味です。当社ではジャックポイントを初めとして六価クロムから、この三価クロムへの転換を行なっております。

*5 三価クロメートとは環境に無害な三価クロムを使用した新しい表面処理方法で”三価の有色クロメートめっき”の意味です。当社ではジャックポイントを初めとして六価クロムから、この三価クロムへの転換を行なっております。



金属表面処理の目的は、美観性、耐食性の向上、機能の付与がありますが、一番重要な項目としては、使用される各環境においての耐腐食、ねじ材料の強度保存の役割が求められています。



●ユニクロ
電気亜鉛めっきを施した上に美観をもたせるため、光沢クロメート処理を行なったもの。めっきとしてもっとも広く普及し安価。

●イエロークロメート
電気亜鉛めっきの後化成処理である有色クロメート処理を施したもの。皮膜は黄色、または黄褐色。

●グリーンクロメート
各種クロメートめっきの中では最も耐食性が良好です。皮膜はオリーブ色。

●パーカー
燐酸塩皮膜化成処理と防錆油処理を施したものです。油っぽくべたつく。防錆力は劣ります。色は黒色。

●ジンロイ+ Kコート
亜鉛-ニッケル合金めっきに防錆コーティング剤のKコートを施したもの。色はステンレス光沢で美麗。高耐食。

●ラスパート(シルバー・ブラウン・グレー他)
電気亜鉛めっきの後、化成処理で密着性を良くして、セラミックベースの塗装をし加熱焼付けたもの。色は選定できます。

●フッ素シルバー
電気亜鉛めっきの上にフッ素系焼付け塗料を浸漬塗装し加熱焼付けたもの。色はシルバー。

●パシペート
製品表面の不純物を除去し、硝酸等でステンレスの表面に極めて薄い酸化クロム層(0.005μm)を強制的に形成して錆の発生を防止。

●スーパーパシペート
パシペート処理に熱処理前洗浄工程を追加して、さらなる耐食性向上を図ったステンレス表面改質処理。

●スズめっき
ニッケルめっきを施した上に、錆や変色に強いスズの薄い皮膜を被せる処理。外観は美麗。



ステンレスとは、鉄を主成分にクロム(Cr)やニッケル(Ni)を添加して作った錆びにくい金属です。
従ってCrやNiの含有が多いほど耐食性が強くなります。またCr、Niや銅(Cu)の添加割合を変えることによって加工性や耐食性に特長を持たせています。





  主要成分 ねじに使用される
代表的な鋼種
素質と特長
マルテンサイト系
(高強度・磁性体)
13%Cr SUS410
熱処理することで強度が強いねじができる反面、耐食性はオーステナイト系に劣ります。

SUS-JSM1
熱処理が可能で強度が強いマルテンサイト系に高耐食を併せ持たせた材料です。

フェライト系 18%Cr SUS430
(ねじには適しません)

強度が不足でねじには適しません。一般的には装飾用品、建築内装品、家庭用品などで使用されます。

オーステナイト系
(高耐食・非磁性)
18%Cr-8%Ni SUS304
最も耐食性優れているが、SUS304自体は加工硬化性が激しく、ねじの製造には適しません。

SUS-XM7
耐食性の優れたSUS304をベースに銅(Cu)を3%添加して加工性を改善した材料です。

SUS-DSN6
SUS304と同等の耐食性を持った高硬度オーステナイト系ステンレスです。